8月19日:お祭りの道具の撮影
こんにちは。本事業を担当している心理学教員の松田です。
8月19日にお祭りの道具の撮影を行いました。この撮影には本学の教員である市丸先生も撮影者として参加しております。地域の若者有志4名と共に、地域の公民館にて、お祭りの道具を撮影しました。
本事業の大部分を占めるのは、獅子舞の「舞い」「振り」の撮影です。ですが、今年度は周辺の情報である道具の撮影も行うことにしました。
お祭りで使う道具の多くは地域の祭礼用彫刻品や仏具を製作している業者が作ります。ここでいう地域とはある県の半分から一つ分ほどの広さを指しており、一般には「広い」部類に入るでしょう。本事業の活動地域である石川県宝達志水町では隣県の富山県西部の神祭礼具の専門店から購入しています。この入手経路を考えますと、他県から購入しているわけですので、道具にはその地区に特異的な様式(特徴)があるということではありません。ですが、当該地区のお祭りの系譜を知る上では重要な情報と言えます。例えば同じような色、形の道具を使っている地区は、過去を遡れば同じ獅子舞の伝承であると考えられるため、文化史においてはとても大切な情報です。また、道具の形状によって獅子頭の振り方、振り回し方が変わります。「舞い」や「振り」に間接的に関わってくるわけです。道具の記録を避けて通ることはできないでしょう。
当日は地域の公民館で本格的な写真撮影のセットを組んで撮影しました。地域のボランティアさんと共に、道具一つ一つを綿密に撮影しました。準備を含めて3時間程度の長丁場でしたが、小獅子と大獅子の頭、オスとメスの頭、天狗の面、笛や太鼓、カヤ、天狗の烏帽子など、主要な道具の記録を作ることができました。