12月17日に甲南大学で開催された「第4回九鬼周造記念シンポジウム(主催:甲南大学人間科学研究所)」において、本学の中嶋優太講師がシンポジストとして招かれました。
九鬼周造(1888-1941)は偶然性や時間論を論じた哲学者で、日本の美意識を分析した「『いき』の構造」もよく読まれています。九鬼は西田幾多郎(1870-1945)の尽力によって京都大学へ赴任し、教鞭をとりました。
甲南大学図書館には九鬼周造(1888-1941)の残した書簡、原稿が残されており、公開へ向けた調査と翻刻作業が行われていますが、中嶋講師は、西田幾多郎の膨大な未公開資料の修復?翻刻のプロジェクトを行った経験を踏まえて、直筆資料の研究が哲学の研究にどのような意味を持つのか、新資料を用いた研究が徐々に増えつつある現状を報告し、情報交換を行いました。