2024年度の事業開始!
こんにちは。本事業を担当している心理学教員の松田です。
この事業は令和5年度からの継続事業でして、宝達志水町のお祭りに関わる様々な情報の保存活動を行っています。
「情報の保存」。それがどれほど重要なのでしょうか?今でもお祭りに関わっている人は、そんなことをわざわざしなくても町内や区内の誰かに聞けばわかるだろう、と思うかもしれません。私もそう考えていました。
2020年から2022年前まで新型コロナウィルスが蔓延し、日本中のお祭りが中止に追い込まれていました。この間、お祭りの練習が途切れ、住民の記憶も途切れてしまいました。私が懇意にしている方と久々に会い、世間話をしている際に「祭りの獅子舞の動きも忘れてしまってるぞ」という話を聞き、このままでは消滅してしまうのではないかと冗談で話をしていたのを覚えています。
これを機に、NPO法人宝達スポーツ文化コミッションと準備を進め、2023年度から本事業を開始しました。昨年度に引き続き、同NPO法人とは協働の締結を交わしています。本事業は先に書きましたお祭りの「情報の保存」です。獅子舞の舞の種類、名称、手や足の動き、太鼓のリズム、笛の操指???いざ、じっくりと考えてみると、お祭りには非常に多岐にわたる情報で溢れています。これらを記録し、極端な例になりますが、仮に住民がいなくなって千年経った後に宇宙人がやってきたとします。日本の祭礼文化に不慣れな宇宙人であったとしても、記録を見ればお祭りを再開できるようになる。そんな記録の作成を目指して、今年度も活動してまいります。
事業単体で考えますと、全国の中のたった一つの町、限られた区での地味な活動ですが、この活動により一つの祭礼文化の消滅を防ぐことができます。祭礼文化は現代から遡った大昔からある大切な存在です。それを守り、これからの社会に伝えてゆく一助となれば幸いです。